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【過去に こだわらず 今を 生きる】

121031-1写真


大きな 団体の会長さんの お位牌の前に居る。

亡くなって 最早、3年に なる。
位牌に 書かれた戒名と 遺影を見比べる。

真面目で 実直で 、誰にでも 好かれる人だった。

『会長さんは どんな理由で参拝を 始めましたか?』
ジジの 悪い癖で その人の発菩提心を よく聞く。

その時、会長は『ハハハ…』と
笑い飛ばして 答えなかった。

愈々、危篤になり 取るものも取り敢えず
病院に 駆けつけたとき、青息吐息の中で
『会長さん もう いい!! 』と懇願するなかを
涙とともに、それを語ってくれた。

沢山の 兄弟姉妹の中で 特に 次男である会長は
2歳違いの 長男と 仲が良かった。
兄に ついで何処にも行ったし、
兄が する事を 真似た。

昭和 18年、兄は 1枚の召集令状と共に
満州に わたった。
終戦を 迎え 昭和 22年がきても 帰って来なかった。

昔は よくあったことで、親戚の 勧めで
[義姉}である 兄の 奥さんが
次男である 会長に 直った。

何と 運命とは こんな もので 祝言をあげた
2ヶ月後に 兄は 満州から 引き揚げて来た。
シベリアに 抑留 されて いたのだ。

早く 家族に会いたい。
一刻も早く 愛妻を 抱きしめてやりたい。
はやる気持ちで 帰ってみれば
なんと、妻は 次男の 嫁になっていたのだ。

兄の 気持ち。
会長の 気持ち。
そして 1番 苦しかったのは、
中に立つ 奥さんでは なかっただろうか ?

戦争という 現実が引き起こした
聞くに耐えない 家族の 崩壊 破局の話だ。

会長は 大きな 遍路団体に ついて
逃げるように 小豆島八十八ケ所参拝を
参るように なった。

『懺悔の 為に…』と、会長は申したが
懺悔ではなく、身の施しようが
なかったのだろう。

兄とも、
我が 嫁、少し前までは
『お姉さん』と、呼んでいたの人とも
ギクシャクして シックリいっていない。

『お大師さんに すがるしか なかった』
会長の 目からは、とどめ無く
涙が 滴り落ちた。

《それ 生は 我が 願うに あらず。
無明の 父親を 生ずる。
死は 我が 欲うに あらず。
因業の 鬼、我を 殺す 》

空海が 性霊集の中で 書いた 教えだ。

この 生は 自分で願って 生まれてきた
のではなくて、無明 【苦の根元】を
父として 生まれてきたのだ。

現生に 生きている 人間は、
如何に 悲しく 苦しいことか。

しかし、決して 現生を 悲観しては いけない。
前世の因縁によって 六道輪廻の 生き死にを
繰り返すなら、
今、この世で
共に 修行をして その苦しみや 煩悩を
断ち切れば いいのだ。

【過去に こだわるな】
【今を 否定するな】
【逃げるな 】

鬼が 殺しにくるならば、その鬼に
立ち向かう 自分を作れ 良い。

空海は 以上のように 諭す。

『八十八ケ所を 何度も 何度も 参っているうちに
迷いや 悲しみ 苦しみが 無くなった』

煩悩が 消えたと 申すのだ。

兄とも 和解し、
嫁のと心も 瓦解し
安穏な 日暮が 出切るようになった。

昔の 兄と 弟のように。

そして、いつの間にか 兄も
小豆島八十八ケ所に 参るようになった。

位牌を見て、遺影を見比べているうちに
ジジの 目から とどめ無く 涙がこぼれた。

合掌
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